自分解放宣言

ちからを抜いて生きることにした

コンビニ人間、ハッピーエンド?

※感想にはネタバレも含まれるので未読の方はご注意ください※

※※※あくまでも一個人の感想です※※※

 

友人に「コンビニ人間読んでみてほしい。そして感想を聞かせてほしい。」と言われたので読んでみました。読んですぐに友人にLINEで送った感想は、

 

怖い!!!!ただ、ただ怖い!!!!!

 

同じ人間なのに怖い。「世の中にはいろんな人がいる。」言葉にするのは簡単だけど私の世界の色んな人なんてまだまだだった...。

この「怖い」は、ホラーな怖さとか意地悪とか暴力的で他者に危害を加えそうだから...ではなく自分の理解を越えた「得体のしれないもの」への恐怖...。

 

まず、ネットでちらっと感想を見たときによく見かけたのは主人公が

「30代、独身、実家暮らし、コンビニ店員」

であることに言及したものが多く感じたけど私はそれよりも

「友人の赤ちゃんも妹の赤ちゃんも一緒。」

泣いている姪をあやす妹を目の前にして

「泣いているのを止めるだけなら簡単なのに。」

 この部分。ほんっとーにぞわぞわした。直接的に書いていないのにその裏にあるをほのめかしているのかがわかって怖い。

 

ただ、誰に迷惑をかけているわけでは無いのに年齢とか独身であることとか職業は何かをあれこれ自分の価値観ではかって言ってくるのは、本の中も現実も一緒だし、少なからず私も言われたことがある。

 

うるせー、ほっとけ!!!

 

って思える日と、あぁこんな私なんて...と落ち込む日とある私にとって主人公が色々言われてるのは辛かった...。

最後、主人公は周りに色々言われて一度はコンビニを辞めるけれど、結局コンビニと言う場所に戻ることになる。多分、人によっては

 

え、それでずっとコンビニで働き続けるの?

 

と思う人もいるかもしれない。私も自分だったら先々の色んなことを考えてしまうと思う。けれどそれ以上に、自分の居場所はここだと思える所を、他の人の言うあれこれに引っ張られず見つけることができた主人公は幸せなんじゃないかなと思った。

 

ふう...これ、しばらく再読できる気がしないな...。